Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

P90制作の続き Rugir Pickups

P90制作の続きです。

ちょっとピンぼけですが、ボビンにネジを差し込んで、アルミのスペーサでカバーしているのが見えると思います。バックプレートは裏から金色のネジで留めています。

全て手加工です。

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カバーと組み合わせてみたのが下の写真です。ぴたりと穴を開けてもボビンがカバーと干渉して穴位置がずれたりして、微修正しています。

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やっと加工が終わったので巻きに入れます。

 

秘密兵器はまた次回ご紹介します。

 

P90 HBサイズ制作中 Rugir Pickups

出張に出ていて更新が遅くなりました。

ただいまオーダー頂いたP90 HBサイズを制作中です。

P90はハムバッカーよりも幅が広く、その分巻く範囲に余裕があり、出力が上がりやすくなっています。ハムバッカーサイズだと幅が狭いので、通常の50㎜、52㎜ピッチだと、巻ける幅が狭くて思うように出力があがりません。ですので、ピッチを少し狭めて、、ターン数を稼ぐことができるようにしています。47.5㎜でフロント・リアとも設定しています。

この設定だと流用できるボビンなどがないので、ボビンから完全自作となります。またP90の場合、PPがネジになっていて、ワイヤーをそのまま巻けないので、スペーサーも3㎜穴径のアルミパイプを切断して12個自作しています。カバーも穴あけ自作、バックプレートもセンターに穴あけ加工が必要と、普通のハムバッカーを制作するのの倍以上の手間がかかります。

ちなみに一番手間がかかるのは磁石ポールピースねじ切りありのワイドレンジハムバッカーです。

というわけで皆様のさまざまなご要望には大概沿えると思います。

次回は最近入手した新兵器をご紹介します。

pre-CBS期タイプ出品 Rugir Pickups

pre-CBSモデルのストラトセットを出品致しました。

いろいろ細かく変更しながら、音を探っています。

https://youtu.be/X2-5nDSbaFA

フロント2.7H、ミドル2.7H、リア2.9H 抵抗値は5.6-6.0K、ターン数は7200-7600と少な目です。先日計測した65年製は2.8-2.9H、5.7-5.9Kで8000ターンの手巻きスキャッター巻きですが、8000ターンとターン数で合わせてしまうとインダクタンスが高すぎになり、中音域によった出音になります。逆に抵抗値で合わせるとインダクタンスが低めになります。

page.auctions.yahoo.co.jp

 

出品中のオーダーメードと合わせ、ご検討頂ければと思います。

HB中音域粘り風 Rugir Pickups

先日リアHBを制作した方から、それにあった粘りのあるフロントを というオーダーで制作しました。倍音多め、揺れ大き目というご指定です。ポッティングは無しで、ワイヤーをまとめるために表面だけワニスを塗っています。

ピッチは49.2㎜ご指定で、ボビンはトーンクラフトから買ったものを、カバーは穴無しのものに穴を開けています。磁石はアルニコ5でラフキャスト加工してあります。

https://youtu.be/SzFVz81z4QA

今回は中音域寄りということで、明るいキャラのBD2ではなくRocktron製の真空管オーバードライブを使用しています。またエフェクターを複数繋げると音が痩せるので、クリーンはアンプ直で採っています。音痩せさせないために、アンプのセンドーリターンにエフェクターを繋げる方法もありますが、部屋が狭いので。

コイルタップもしたいがメッシュシールドにしたいということで、クロスワイヤーとテフロン被覆線の2本をメッシュに通した自作特製リード線を使っています。

ラフキャストの効果 Rugir Pickups

先日ラフキャストバーマグネットについて書きましたが、ストラト用ロッドマグネットで試してみました。

無加工のフラットトップと、角部をほんの少しヤスリを当てて粗したものとの比較です。

粗したものは、ピンピンと高音成分が出る感じです。この状態でベベル加工まで進めると、レンジが広くなり、倍音感が出てきますが、エッジの粗さで音が荒々しくなったりマイルドになったりします。ダイヤモンドカッターで削ると比較的滑らかに、手でヤスリで削ると粗めになり、出音が変わります。微妙ですね。Rugirではご希望の出音に寄せるよう、トップの削りを変えています。時々加工が粗いとのご指摘を受けますが、仕様ですのでご理解下さい。