Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

指板のオイル塗布の効能 Rugir Pickups

指板にオイルを塗る効果について、効果がないという方も居られるとお聞きしました。

恐らく乾燥していた方が弦振動を良く伝えるということだと思います。

なぜ乾燥していると良く伝えるのか?質量が小さい方が振動しやすいためですが、同時に固有周波数が高くなる(軽い=揺れが速く小さくなく)傾向になると思います。

高い音の方がエネルギーが小さいので減衰はしやすくなります。

パサパサに乾燥していると粘りが少なくなるので、割れや欠けが発生しやすくなり、また汚れも沈着しやすくなります。EVHの無塗装指板が実例でしょうか?

オイルの効果は保湿だけだと思っていませんか?

家具でオイル仕上げをすると、保湿による割れ防止の他に、表面が硬くなる効果があります。オイルの種類にもよりますが、紫外線によりオイルが硬化し「塗装」としての耐久性が高くなります。亜麻仁油、ワトコオイル、チークオイルといったところがポピュラーな仕上げ油です。硬くなる=音の伝達が良くなる ということでもあります。

なお紫外線により色が濃くなり、経年でより渋みが増します。

今回のベースネックの指板に塗ったのはワトコオイルの濃い色のもので、ローズを黒く見せる目的もあります。他に亜麻仁油や荏胡麻油、チークオイルも使っています。

なおレモンオイルは比較的洗浄性に寄った油です。