ご注文いただきました、シングルサイズのP90タイプです。
最初この方にシングルサイズのP90のご相談を頂き、その時は材料がないとお断りしたのですが、後日5㎜サイズの磁石を探して制作しました。先日アップしたシングル
P90はプロトタイプで、あまり考えずに巻いていたら思ったよりも高出力(5.2H）だったのですが、今回はオーダー頂いた通りに、フロント4.6H、ミドル5.0Hで巻きました。
PE42で巻いたので、抵抗値は7KΩ程度とかなり低めです。ターン数は8100と8700です。
通常のアルニコロッドシングルの場合、3.0Hで7800ターン、6.2KΩくらいですので、出力に比してターン数が少ないのがわかります。
残響多めを狙いワニス含侵にしてあります。ベークライトに近い感じの響きです。
ワニス含侵（実際は漬けているのではなく筆で塗りこめています）だと表面1㎜程度を固めているのに対し、ワックスポットだと、時間と温度により、ほぼ100％固めることも、50％程度にすることもできます。狙いの響きにより使い分けています。
市販のボビンは5㎜の穴が開いていますが、ネジ径は2.5㎜程度で大きすぎるので、赤のバルカンファイバー板t=2㎜から切り出しています。
P90のようなネジがあるものは、直接ワイヤーを巻くとネジを回したときに断線するので、アルミのカラーにネジを通すようにしてあります。アルミなのは磁性を持たせないためです。その上でワイヤーがカラーとボビンの隙間に入らないようにテープで養生します。テープはセロテープ、マスキングテープ、アセテートテープを使い分けています。
