リッチーブラックモアの74年のカリフォルニアジャムの時の音が出ないか というご相談を頂き、いろいろと調べてみました。
リッチーの機材としてはシグネチャーストラトが出ており、それにはダンカンのSSL4が載っています(シェクターのF500の方が有名かもしれません)。
13.8Kとハイパワーです。モンスタートーンというものもありますがそちらはセラミック磁石です。
しかし74年頃はストックのストラトを使用していて、3点留めネック・スタガード仕様のようです。
ですので、あの時の音はPUではなく機材側で音作りをしていたことになります。
その時の細いポールピース・スタガードでPU側で音を作りに行くことを考えて制作しました。
・出力は5H程度を狙います。この辺がシングルでは上限になります。
・磁石はアルニコ5で径0.187インチの細いものを使用。巻きスペースを確保
・ワイヤーは0.05㎜と細いもので巻き数を確保
・ボビンギャップは通常10㎜のところを8㎜と狭めて出力確保
この仕様で制作した結果、5.2H/12.6KΩ 9500ターンとなりました。
先日制作したシングルP90(PE43)で5.5H/9.3K/9500ターンだったのですが、この抵抗値の差はワイヤーの径によるものです。抵抗値が高い方がノイズが乗りやすいのですが、今回のものは若干逆巻きを入れてハムキャン効果を少し付けています。
音ですが、低音側はそれなりに近いと思いますが、高音側ソロは、リバーブのかかり具合なのか、本家の方がいい音だと思います。
腕がへぼいのはご笑覧ください。
こちらがシングルP90タイプです。今回のものとくらべると高音よりになっています。
なお今回のものとシングルP90では使っているリード線が異なり、今回の方が音がビビッドでより響きのあるものを使用しています。
出力がほぼ同等でも磁界やPPが磁石か鉄かなどにより音が変わります。