Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

PAF仕様の時のレシピ Rugir Pickups

PAFご希望の方はかなり多くいらっしゃいます。

データだと、PE42でアルニコ4か5、ボビン1つ5000ターンで8.5KΩ、1芯メッシュシールド線、カバーあり、上下ボビンで巻き数差がある となりますが、巻き数差のデータがないので、それぞれ工夫することになります。

今回のご希望は、フロントは抜けがあるもの、4芯、ローも十分でるもの というものです。PAF系を意識しながらご希望にそった音を出すには、多少のアレンジが必要になります。

まずインダクタンス値を決めます。4芯だと高音よりになるので、オリジナルPAFより少し高めを狙います。上下ボビンをシリーズ連結すると、それぞれ単独のボビンのインダクタンスを足したものより、連結インダクタンスは高く出ます。ですので逆さんしてボビン単独の時のインダクタンスを出して、それから2つのボビンのインダクタンス差を設定します。差がありすぎてもいけませんが、ゲイリームーア仕様はミックスポジションでフェイズでかつ音が小さくならないように意図的に差を大きくしてあります。

それからキャパシタンスが大きくなるように巻いていきます。

ノーポットか軽いポッティングなので、残響が多めになります。ですので分離感を強めるようなフラットPPトップ形状にします。

あとは揺れ大きめか細かめがのお好みで巻き方を変えます。

こんな感じで制作しています。