Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

PAF系? Rugir Pickups

ハムバッカーのオーダーで、PAF的なもの、あるいは59バーストと同じ音のもの、というご要望を頂くことが結構あります。

PAFが音が良いというのは、概ね次の理由かと。

・アンプが良い、PAが良い。

・ギターの木の質がよく、つくりも良い。

・ジミーペイジなどが弾いている。

・PUが経年変化している。

参考音源も頂くようにしているのですが、「リッチな音」の場合と「枯れた音」の場合に分かれます。

ご希望の音を「再現」することは、オリジナルスペック通りに作っても不足があることが多いです。

オリジナルスペックだと、プレーンエナメルAWG42を使用し、各ボビン5000ターン程度、4.5H程度で8.5KΩ程度 となりますが、古いものの抜けが良いのは、ワイヤーの表面の被覆が経年劣化でひび割れたりして、skin effectが減じたりするのと関連があるようです。それを新品で再現するには、skin effectが小さくなる巻き方や、抵抗値やインダクタンスの設定、キャパシタンスの設定をし直すことが必要です。

Rugir Pickupsでは、基本的にヘンリー値を目標設定し、抵抗値は成りにすることが多いです。手巻きの方が機械巻きより若干抵抗値が低く出ます。ワイヤーを引っ張るテンションでも変わります。ヘンリー値と抵抗値の両方を指定されると二進も三進も行かなくなるので、異なる線径のワイヤーを途中で繋ぎ合わせて再現することもあります。

これは難しいです。