ギブソンの496R&500Tのボビンを黒から白に変えたいというご要望で巻きなおし中です。
これらはPAF後の高出力化に対応したというもので、自分のギターに乗っていたこともあるのですが、改めて出力など計測してみました。
496は5.7H、500は9.9H/15Kと、PAF系の4.5H/5.0Hに比べてハイパワーでした。
特に500Bの構造が特徴的で、今回開けてみて初めてわかりました。
両方ともセラミック磁石なのですが、500の方は両脇に細いセラミック磁石が配置されており、P90と同様にネジ・スラグを磁石で挟んだ、磁力を高めた構造になっていました。
下の写真の通りです。真ん中の磁石もフロントよりも1㎜程度厚く、幅も広いので、ネジの裏に通常セットされる鉄製のバーがありません。磁石が直接ネジに接しています。
ちなみにワイヤーはポリウレタン被覆でした。
巻きなおしはPE42とPE43で巻いています。
スペーサーはフロントはメイプル板が入っています。
プラよりも音が柔らかいと言いますが、プラだと振動で共鳴して高めの音が出るところ、メイプルだと振動が減衰して高めの共振音が出ない という違いだと思います。
巻き終わって組み立てたところです。すっきりした感じです。
インダクタンスをオリジナルの496/500に大体合わせて作っています。
抵抗値もほぼ同等です。上下ボビンの巻き数差を少し付けましたので、オリジナルよりすっきりした音になると思います。
試奏しましたが、やはりすっきり感がありますね。