Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

ワイドレンジハムバッカーサイズシングルコイル Rugir Pickups

ワイドレンジHBのフロントに使いたいということで、ワイドレンジサイズのシングルコイルPUをオーダー頂きました。

今回はCuNiFe磁石ではなく、アルニコ5のねじ切りロッド磁石6本使用しています。

ちょっと硬いかなという感じでしょうか。

 

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https://youtu.be/rGKoXx6E3-4

 

明るめに作りたかったので、ワイヤーはヘビーフォームバーAWG42を使用しスキャッター度合いを強く巻いています。リード線もシールド無しで、ホットは銀入りのビンテージ線(写真の赤い線)を使っています。ワイヤーを短い線に一度繋いでからリード線にはんだ付けしているのですが、この単線も銅の純度が高く、普通HBで使われている線よりも少し太い線を使って、信号の劣化が少なくなるように気を使っています。細い方が取り回しが楽なのでメーカーは細い線を使っていますね。ほんの少しの差ですが、元の信号がかそけきものなので、いろいろ積み重なるとそれなりの違うになるのではないかと思っています。ハンダもビンテージの鉛多めのものを使っています。

フェンダーでよく使われているクロス巻きプッシュバックタイプは、被覆を剥かなくて済む・熱で溶けない と工数削減には良いですが、音的には普通だと思いますので、オーダーに合わせて高音よりとか低音気味などいくつかの線を使い分けています)

ボビンはベークライト板から切り出しです。穴を開けてからタップでネジ山を切っています。そのままだとネジが振動するので、ネジを入れた後ボビンだけワックスポッティングしています。

またポッティングはセラックニス含浸で薄めに固めています。ノーポットだとリアに合わせて音量を上げるとハウリやすいかなと思いました。

インダクタンスは3.2Hと、ちょっと高めです(通常のストラト用で2.7Hくらい)。