Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

アルニコとセラミックの磁力 Rugir Pickups

アルニコマグネットとセラミック磁石。どちらにするか迷いますよね。

コストはセラミックの方が安いので、廉価版のPUにはセラミックが使われています。

しかし磁力はセラミックの方が強いので、ハイパワー系にはダンカンやディマジオ、PRSでもセラミックが使われています。

形態のToolBoxのテスラメーターで、今回のカスタムオーダー用に購入したアルニコ4とセラミックの磁力を比較してみました。

・アルニコ4 2800μテスラ

・セラミック 3300μテスラ

このように20%くらい磁力が違います。ざっくりいうと出力は磁力に比例するので、20%アップとなりますね。しかし・・・。

出音の強さとキャラクターには、磁力よりも磁石をどこに位置させるかの方が影響があります。

シングルでアルニコPPの時は、磁力線は頂部から底部へ比較的綺麗な上下対象の曲線を描きます。

底部にセラミック磁石を置いた、金属PPの場合、PPの頂部から比較的平たい線を描いて磁石に向けて磁力線が走ります。従い磁力線は弦より少し高い位置で加工するので、磁力線の集束度が高くなり、高い磁力と相まって高出力・明るいトーンとなります。

 

ハムバッカーの場合、アルニコでもセラミックでも磁石の位置は変わらないので、磁力の大きさ以外の変化は少ないです。

 

シングルの場合、巻き数を多くしても4Hまでインダクタンスが上がらないので、高出力をご希望の方にはセラミックをお勧めしています。更に高出力を狙う場合はシングルスタックで対応します。アルニコ5で2500μT程度、セラミックは3000μTを超えています。なおカスタムオーダーのシングルでフロントはアルニコAWG42 2000ターンで2.75H、リアはセラミックでAWG43+42,9200ターンで6.7H とこれくらい差が出ます。

ハムの場合は本当に好みですね。PAFクローンならアルニコですが、モダンならセラミックで遜色ないと思っています。

セラミック

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アルニコ

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でも中古HBを購入してアルニコだと当たりの気分になりますね。