この動画の54年製のような音、というリクエストを頂きました。
https://www.youtube.com/watch?
少し前に同じ音源のPUを希望される方が居ましたが、重なりますね。
高音のキーンという鈴鳴りではなく、ジャリーンという音がお好みということで、高音寄りにしつつ、ギラ感のある音を狙っています。
倍音感や残響感を落とすためにポッティングを深くしつつ、高音よりにするために出力を少し抑えて、その上で抜け感が出る巻き方をしています。その上で少し硬質で中音域の響きを増すように、カーボン製のボビンにしつつ、ボビンの高さもPre-CBSモデルよりも1㎜高くしてあります。カーボンボビンはバルカンと違ってワックスの温度を上げても変形しないので、より空気が抜けやすいです。
ボビン材質は、加工性・硬さと同時に耐熱性を加味して選んでいます。カイデックスは熱可塑性で100度＋で柔らかくなります。ベークライトは絶縁ボード基板でハンダ熱に耐える程度の耐熱性があります。カーボンはエポキシ樹脂含侵で、このエポキシは熱硬化型CFRPに使われているので耐熱性があります。ベークライトはカーボンより柔らかいので、狙う響きに合わせて、バルカン＜ベークライト＜カーボン と使い分けています。G10はGFRPで、ベークライトとカーボンの間くらいです。発色は良いのですが、厚みのバリエーションがあまりないのが難点です。
