Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

音に影響を与える要因 続き RugirPickups

前の記事に引き続いて・・・。

出音の高低(高音より中音より)とともに、高音の響きの強さ(キンキンさ)に影響する要因としては、マイクロフォニック効果の多寡があります。マイクロフォニック効果に一番影響するのはポッティングですが、カバーとボビンの隙間(触れ)、ボディーの空洞(ザグリの大きさも)も影響します。

多いと金属部分と共鳴してキンキンする場合があります。

共鳴するのは、ボビンそのもの、カバー、アームなどの金属部品などがありますが、HBの場合はスペーサーの材質も影響する(らしい)です。初期PAFのスペーサーはメイプルで、後年のプラスチックとは違うとの記事もありますが、さすがにそこまで聞き分ける耳がありません。

HBの場合材質のバリエーションが多いこともあって、いろいろチョイスがあります。まずは金属フルカバーかどうか。金属フルカバーの場合は中音よりになります。材質が真鍮かジャーマンシルバーかでの音の変化は微妙です。ボビン材質でブチルとABSあるいはPPなどがありますが、これらの差はかなり小さいと思います。(ストラトの場合だとバルカンファイバーとベークライトではちょっと変わりますし、カーボンでも変わります。質量の差による固有周波数の差だと思います)

HBで上下ボビンで巻き数差をつけると、ハムキャンセル効果が少し薄れ、明るめの音になります。中音よりで音の壁的な出音にしたい場合は巻き数差をつけず出力高めに、分離感ありの明るい出音の場合は巻く数差をつけて出力低めにすることが多いです。

プラスして、もっと明るくするときはHFV42を使うなど調整します。ちなみに出力を普通~高めにする場合はHFV42だと巻ききれないのでPE42を使います。HFV43とPE42が大体同じ外径となります。