Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

ダブルスクリューアルニコネジマグネットHB RugirPickups

制作しております、ダブルスクリュー アルニコネジマグネット シングルライクなハムバッカーの続きです。

ハムバッカー構造でジョンメイヤーのようなスクープ系シングルの音を出したいというご要望で制作中です。

上ボビンをシングルコイルのようなアルニコ5ロッドマグネットにねじ切りしたもの(もともとはワイドレンジ用です)とし、下ボビンは磁石無しのハムキャンセル用ダミーコイルにしています。ダミーですが見た目でスクリューを取り付けたいということで非磁性体のステンレスの棒ネジのヘッドにマイナス溝を刻んだネジを入れています。 

ハムキャンセルしつつシングルの音に近づけるため、上ボビンを6500ターン、下ボビンを2000ターンにしています。使用しているワイヤーはSFV42でスキャッター度合いを高めて抜け良くしつつ、フルポット押さえでタイト目の音にしています。ボビンも通常のHBより巻き数を稼ぎたかったので、下フランジを一度切り取り、底部にベークライト板を足してかさ上げしています。元のボビンの隙間が8㎜程度だったのに対し10㎜程度と2㎜アップしています。

ノイズ対策として、ボビンに銅箔を巻きアースを取っています。4芯メッシュシールドワイヤーでコイルタップできるようになっていますが、ご要望でリアPUをシングルコイルとしつつ、フロントの下ボビンとつなげることでハムキャンセル効果を取るようにする という特殊な仕様になっています。

ちょっとわかりにくいですが、制作したボビンを端が赤いクリップで挟んで固定・乾燥しているところです。

巻き終わってポッティングが終了したところです。右が上ボビンで6500ターン、左がしたボビンで2000ターンです。

取り付けた姿がこちらです。

ボビンは49.2㎜のブチルを使っています。ABS製の在庫が切れていました。

 

ギターにつないだ時のノイズ状況は下のようになりました。

上が今回のHB、下がレスポールのHB(フロント)です。緑のライン(ピークを記録したもの)をご参照ください。

今回の方がノイズは若干大きいですが、シングルよりは小さいです。

出音は全然違います(明日慣らし後試奏動画アップします)。