Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

ケーブルキャパシタンス Rugir Pickups

ギターの音の高さ、例えば高音がきついとかダークとか、はレゾナントピークの周波数で顕されます。

大体ピークが5-6KHzくらいが境で、それより下だとダークに、上だとハイに聞こえます。PUメーカーがピーク周波数を公表している場合はそれが参考になります。

ではピークの高低は何に影響されるのでしょうか?

まずは磁力で、強いほうが高くなります。

次がPU自体のSelf Capacitanceで、大体100pF~1000pFの範囲です。

それ以外にポットの値ー大きいほど高い傾向となります。

しかし、無視できないのが、シールドケーブルのキャパシタンスです。線材自身のキャパシタンスと、長さが長いほうが大きくなり、数百pFの大きさとなります。

ですので、ケーブルは高品質のものを短く使う方が、余分な載荷がないので音がきれいにでます。しかし・・・、実はシールドケーブルのキャパシタンスがある程度あると、音が増幅される現象があります。

下のグラフがそれを顕しています。

緑がケーブルキャパシタンスがゼロ、青、ピンクとなる方がキャパシタンスが増えています。ピークが低い周波数へ移るのと同時に音量がアップしています。

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Atlantic Quality Design hpより転記。

この理由はよくわかっていないとのことです。

Rugirのピックアップのキャパシタンスは非常に低く、100pF 以下がほとんどです。

ハムバッカーでno-loadポットあるいはCTSカスタムポットを使って、ミックス時にフルテンにすると音が小さくなる という現象が出ています。少しだけボリュームを絞ってno-loadから外れると、元の音の大きさに戻るそうですので、低いキャパシタンスが影響しているように考えています。一般的にはキャパシタンスが低い方がノイズが乗りにくいです。