Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

ジャズマスター制作中 Rugir Pickups

ジャズマスター用ピックアップを2セット制作中です。

JMは幅38㎜長さ89㎜とサイズが大きい反面、ボビンの巻き高さが3.7㎜と超薄型です。HBサイズだと38x70㎜で高さが7㎜くらい。ストラト用シングルだと幅約70㎜で高さ約10㎜ですので、HBより2回りほど大きく、薄さ半分となります。

出力(インダクタンス)は、巻いた投影面積(上から見た面積)に比例し、巻き高さに反比例するので、その分インダクタンスが増加して、出力アップにより音の高さが中音域寄りになります。ジャズマスターという名称の通り、発売当初はジャズプレーヤーをターゲットにしたようですが、実際は出力の高さを求めるロックギタリストが使ったとのことです。カート・コバーンしかり。

フェンダーJAPANのJMは、USAと異なり、巻き高さが普通のストラト並みなので、大きさが違うストラトタイプとなり、出音もストラトに似てきます。ですので、USAのJMとJAPANのJMでは音の傾向がかなり違っていて、ユーザーの不満につながっているようです。手前がお借りしたJAPANもので、奥が制作中のものです。PPの長さはそれほど変わりません。K&TさんのJMモデルを以前まき直しましたが、同様にPPが後ろに突き出していました。もう少し短かったでしょうか。今回制作しているものはストラト用と同じPPを使って、それなりの磁力を持つようにしています。

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こちらはモノトレーのJMカバーを使い、穴位置を合わせています。

PPの高さはフラットです。手持ちデータだと、フォームバーAWG42使用で、8500ターン、6.3KΩ、アルニコ5、S極上 反時計回り巻きでした。ストラトの8100ターン 5.8-6.0Kより少し高出力です。オーダーが中音寄りなので、もう少し出力高めで行く予定です。

今回作はプレーンエナメルAWG42使用します。