Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

スキャッター度合い比較 Rugir Pickups

ピックアップの巻き方としては整列とランダムの2つがあります。

整列というのは機械できっちり1巻きづつ揃えて巻くタイプ。大部分の廉価版中国製PUはこの巻き方ですね。

ランダムは1巻き分のワイヤー太さよりもトラバース(ワイヤーの横方向の動き、例えば手で動かす場合の移動距離)が大きいので、線と線がクロスする巻き方になります。

ランダムの中でも、ずっと同じランダム加減で巻くのと、巻いている途中でランダム加減が変わるものがあります。一定の速度で巻いていて途中でトラバース速度を変えればランダムのランダムになります。

それでランダム度合いをRugirと機械巻き手ガイドの場合とで比較してみました。

Rugirでは手回し機を使っているので、巻き速度は400RPMくらいです。早回しで600RPM、遅い時は止まりそうなくらいです。

トラバース1往復は大体16回転くらいになっています。

一方機械巻きの場合、8000ターンを5分で巻くとして、1600RPMになります。

1秒間で1往復トラバースするとして、大体260回転くらいになります。

16:260≒16倍くらい、Rugirの方がスキャッター度が高いという計算結果となります。

スキャッター度が高いとワイヤー間の隙間が大きくなり、巻きは甘めになります。全般的な傾向として、キャパシタンスが低くなり、出音はタイトよりルーズな感じが強くなります。そのあたりはトラバース速度を遅くしたり速くしたり、テンションを高めにしたり、ポッティング後の押さえを強くしたりして、イメージに寄せていく感じです。

でも回している左肩は痛くなりそうです。