以前ピックアップをお買い上げいただいた方から、ピックガードへの組付けと同時に電装系を音質アップのものにする依頼を受けました。
2シングル、1V1Tで、プッシュプルスイッチでプルにするとフロント+リアがシリーズ接続になり音量アップするようにしています。
セレクターは3way、VポットはCTS250KA、プッシュプルは250KAです。このプッシュプルの機構は、ON-ONのミニスイッチと同じで、ミニスイッチのトグルの代わりにプッシュプルで切り替えになっていてポットの上に乗っかっているというものです。
参考にしたのがテレキャスの3wayとミックス時のパラレル・シリーズミニスイッチ切り替え配線図です。(ちなみに4wayセレクターでの切り替えの方が使いやすいですープルにするとセレクターがどの位置でもミックスシリーズになるので)
動画がこちら。プルすると音量がかなり大きくなります。ソロの時のブースター的に使えます。
配線はビンテージ単線中心でコンデンサーはAEROVOXのビンテージ0.047μF耐圧1600Vの太いのを入れてます。
PGはブランクから削り出しています。穴位置はいつも合わないので、使用しているPGを送って頂き、穴位置を現物合わせしました。
今回のPG制作で、かなりコツがつかめました。
①ブランクの上に元のPGを重ねて置き、テープで留めて外周をかたどる。
②そのままネジ穴をドリルで開けます。
③元のPGを外して、かたどった通りに糸鋸で切り出す。
④元のPGを重ねて2つ一緒にネジで留める。
⑤そのまま外周部のはみ出した部分をニッパーで切り出します。ほぼプラスゼロで切れます。
⑥元のPGを取り外して新しいPGの外周をルーターで整えます。
試奏は、PGごと、他のギターの弦を鳴らして音を出しています。PGの方に仮でジャックを取り付けてシールドを差し込んでますが、PU単体テストの時は、リード線を直接シールドに指で押し付けてます。
PGをギターに取り付けない時はノイズが多めですが、取り付けてクローズにするとノイズが減ります。
実はPUの磁石は、弦を磁化するためだけにあります。磁化した弦がコイルに近づいたり遠ざかったりすることで誘導電流が発生します。ですので、PUの磁石を外して弦の近くに置いていてもPUから音でます。
PUを取り付けなくても大体のチェックはできるので、簡易チェックはギターに取り付けずにこの方法で行ってます。