Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

ラフキャストについて Rugir Pickups

ラフキャストバーマグネットとそうでないものの差について質問を頂き、少し調べてみました。

かなり受け売りの部分がありますこと、ご了承ください。

アルニコ磁石が発明されたのが1938年とのことです。

永久磁石の歴史と磁気科学の発展年表 | 目次 | ネオマグ株式会社

 

以降磁力を強くする工夫が延々とされてきた歴史があります。

50年代はまだ黎明期のようで、各社がいろいろと工夫や試行錯誤をしていたと思います。

その後磁性体の中の結晶の方向性を強くすることで、磁力を強くすることができたとのことです。従って、50年代のアルニコ磁石の製法と現代の製法は異なっています。

当時は砂型に1個づつ溶けたアルニコを注ぎ込んで鋳込み、砂型を割って取り出した磁石をそのまま使用していたと思います。

その後砂型を強化して複数重ねて鋳込む連続鋳造に進化し、また工業製品としてキャストした地肌を切削加工して平滑に仕上げるようになったようです。

現在発売されているラフキャストは、平面切削加工をする前のもので、中身は切削加工したものと同様だと思います。というのは、モントレーの売値が両者それほど変わらないからです。1個づつ砂型を作っていたらコストは数倍になります。

磁束線はバーマグネットの両端の角部から出ています。尖ったところに集中する性質のためです。ですので、ラフキャストのラフな部分がバーマグネットの平たい部分にあっても、殆んど効果はないことになります。

というわけで、ラフさを出すために、Rugirでは切削加工されたものの角部を少し荒らす加工をしています。それにより、磁界に少しムラができて、味につながるのではないかと思っています。

個人的な意見ですが、ご参考として。