レリック加工をしていたカバーのハムバッカーの音源です。
巻いている時間よりカバーの加工の試行錯誤の時間の方がはるかに長かったです。
音は中音域よりということで、フロントのクリーンが豊かな響きになるようにレシピを決めています。
分離感よりも倍音感メインです。出力は4.5-5H程度、抵抗値は7.1-7.7KΩです。
PAFだと4.5H/8.5KΩくらいなのですが、手巻きだと抵抗値は低めに出ます。その分巻き数が少ない(片ボビン4400くらい)のでノイズは減少します。
このまま歪ませるとブーミーさが強くなるので、アンプのトーンをミドルを下げていわゆるドンシャリに寄せると、ドライな感じになります。動画の最後の方でドンシャリセッティングにしています。フロントとリアでキャラが違うので、ミックスしたり工夫することで幅広い音作りができると思います。メタルには向きませんが。
ハウリング対策としてポッティング深めにしています。歪ませたときに音が混ざりすぎないようにする狙いもあります。
ハムのプラボビンはポリプロピレン(PP)が使われていることが多く、これは90-100度くらいで軟化してしまいます。PPは安くて射出成型の温度も低くて済むので経済的なんです。
ですのでポッティングの温度を高くすると、曲がってしまうことがよくあり(何個も潰しました)、温度管理には気を使います。
バルカンファイバーは温度が高くても変形しないので、割とアバウトでも大丈夫です。