Rugir Pickups’s blog

手巻きピックアップビルダーの制作解説などギター関連ブログ

カバーの有無の影響 Rugir Pickups

ハムバッカーのカスタムオーダーを頂いた方から、カバーを付けるかどうかについてご相談を受けました。

ツイードスペシャルの記事でも書きましたが、カバーがあるとインダクタンスは同じでも音量は顕著に下がり、音のピーク周波数も下がります。つまりダークでブーミーな方向に向かいます。手巻きだと出音はクリアになるので、ブーミーにはならないですが、中音域よりにはなりますね。

これはカバーによって、eddy current  lossという電流損失が発生するからです。

80年代頃のハードロッカーがハムバッカーのカバーを外したのはパワーアップのためです。

ハードロック以上の演奏をされる方にはカバー無しをお勧めします。

Bloody Fingers はカバー無しの11H、20Kと、笑っちゃうくらい高出力です。

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PAF系のクランチ、中音域強調されたい場合は、カバー有り、かつメッシュシールド1芯リード線を使ってキャパシタンスを意図的に載荷して、中音強調かつ増幅効果狙いにすることもできます。なおカバー有りの場合はマイクロフォニック効果を低減するために全体ポッティングした方が良いようです。